PCR

インチョー、大学院の研究テーマは歯周病細菌の遺伝子解析というものでした。


歯周病と遺伝子???なんの関係があるのやら、大学院に入りたての若造には理解できなかったのですが、何はともあれ基礎医学の生化学教室に出向?して実験をやりました。

さて、只今新型コロナで有名になっている、PCR検査。インチョーがまさに大学院の頃、日本に紹介された方法です。
遺伝子と試薬を混ぜ合わせて専用の機械にかけるだけで、ターゲットの遺伝子が2倍、4倍、8倍、16倍、32倍・・・とどんどこ増えていきます。この反応を25回とか30回繰り返すので、ほんの少量の、例えばウイルスが数匹(匹とは言いませんが)いるだけっでもばっちり増えて検出される、という夢の方法です。

インチョーも最初にPCRをやった時にはその感度と簡単さにびっくり仰天したことを覚えています。

インチョーの研究は、とある歯周病菌の遺伝子の小さな断片をとってきてその配列を読んだ、というものでした。一応海外のまあまあの学術雑誌に論文掲載されました。しかし、その10年後には数種類の歯周病菌の遺伝子はぜーんぶ解読されて、ネットで誰でも見れるようになりました。

科学の発展ってそういうものです。

ちなみに歯周病でPCRといえば、プラークコントロールレコード(Plaque Contorol Record)。歯科衛生士さんが歯みがきができているかどうか、赤い染め出し液で歯を染めて「今日はプラークが〇〇%ついてますね」というヤツです。

歯周病治療はブラッシングが基本中の基本。PCRはここでも大切です。