歯科治療の強力パートナー、歯科衛生士さん

この4月に、当院に新たな歯科衛生士さんがスタッフに加わりました。歯科衛生士学校を卒業したばかりのピカピカの新人さんです。慣れないことが多い中でも、一生懸命頑張って新鮮な雰囲気と活力を医院に添えてくれています。

歯科治療、特に歯周治療を行う場合、歯科衛生士さんの役割はとても重要です。実際、歯周病治療に力を入れている医院では、歯科衛生士さんナシの治療なんて考えられません。

   以下は、その理由・・・

① 歯周病は成人習慣病であること
日ごろの歯の手入れ(歯ブラシや歯間ブラシを使ってもらうこと)や生活習慣を改善することが大切です。
コワモテ(?)のインチョーが「あなた!歯ブラシできてないじゃないッ!」と叱り飛ばす(実際はそんなことしませんが)ことでは習慣は改善しません。医師対患者の関係と違って、幅広く患者さんの生活習慣をアシストするには、優しく細やかな指導ができる歯科衛生士さんが最適です。

② 歯周病の治療はともかく歯の汚れをとること
歯石や取り残されたプラークを取り除くことが歯周病治療の基本中の基本です。歯科衛生士さんの最も重要な仕事がまさにコレです。歯周病治療のキーポイントでも書きましたが、歯周ポケットの中の歯石をとることは、かなり難しい作業です
あれ?歯医者さん自身も取れるんじゃないの?とお思いの方。もちろん、訓練をつめばできます。
歯科医を養成する大学にいたインチョーの経験からは、歯科大学の学生は専門的に歯石を取る実習って、実はあまり沢山はやってないんですよね。歯科衛生士さんを養成する学校の実習のほうが充実してます。

③ 歯周病治療の最も大事な事は定期的なメインテナンス
どんなにがんばって歯医者さんに通って歯周病を治しても、その後のメインテナンスがない場合、歯周治療の効果は半減(もしかするともっとかも?)してしまいます。定期検診やメインテナンスで病気の再発や進行を食い止めるのも、歯科衛生士さんの重要な仕事です。

このほかにも歯科医院での歯科衛生士さんの活躍の場はたくさんあります。

近年の不況下、様々な大学や高校、専門学校の卒業者の就職率が悪化しています。にもかかわらず、歯科衛生士学校の卒業者の求人率や就職率はバツグンです。求人率が定員の数倍なんてことは当たり前で、学校に求人を出してもなかなか見学や面接にすら来てもらえません。多くの歯科医院が衛生士さんの確保に苦労しています。

ところが最近、
歯科衛生士さんの養成学校の入学希望者が減っているとのことです∑( ̄ロ ̄|||)。
主な原因は歯科という業界全体のイメージが悪くなったことらしいです。多くのメディアで「歯科医院過剰による歯科業界の大不況」が伝えられています。そのイメージが強くて、歯科衛生士さんのなり手が少なくなっているようです。

実際の状況はまったく違います。

これからの歯科医院では歯科衛生士さんの役割はますます大きく重要になってきます。

インチョー、本当に心から思います。

歯科衛生士さんは絶対に素敵な職業です。