オリンピックとNBC

暑い毎日が続きます。夏が嫌いなインチョーはやや夏バテ気味ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、今年はオリンピックイヤー。北京オリンピックもあとわずかになってきました。日本選手団も前回のアテネとまではいきませんが今回のオリンピックもメダルラッシュに沸いています。なんといってもオリンピック2種目2連覇を成し遂げた競泳平泳ぎの北島康介選手!ここ一番の集中力はとても人間業とは思えない!100m決勝直後の涙のインタビューにはインチョーもグッとくるものをこらえてしまいました。

しかし、今回の水泳競技の決勝レースは現地時間での午前中に行われる変則システムでした。これはアメリカのゴールデンタイムに合わせたとのこと。アメリカの独占放送権をもっているNBCの意向にそった結果とのことです。

NBCのオリンピック放送で思い出したのは1996年アトランタオリンピックゲームです。

当時インチョーはアメリカのニューヨーク州の片隅に前年から留学しておりました。アメリカは広い国とはいいながらオリンピックイヤーにアメリカに住んでいるのはラッキーとばかり楽しみにしておりました。

この年のオリンピックゲームの放映権をもっていたのがNBCでした。当然、インチョーもテレビを毎日見ていたのですが、まったくの期待はずれでした。もちろん英語を完全に理解できていなかったというハンデはあります。しかし、当時のインチョーの頭にあったオリンピック放送の常識とは考えられないものでした。

当時のアメリカでの人気競技は水泳、陸上、女子体操でした。NBCが放送するのはこれら人気競技のみ。NHKは今でこそ人気競技偏重の放送をしていますが、以前のオリンピック放送といえば馬術や射撃など超マイナーな競技もきちんとフォローしてくれていたものです。ところがNBCの放送は人気競技のみ、しかもアメリカの選手のみにスポットをあてたとんでもない偏向放送でした。競泳では各レーンの選手紹介の際各国の選手のアップを映さずにアメリカの選手のアップを流し続け、途中には日本の某民放テレビ局も真っ青の”お涙頂戴、涙のオリンピックストーリー”のVTRを流し続ける・・・

せっかくのオリンピック放送で日本選手はいったいどうなったのか?まったくわかりませんでした。柔道の結果など次の日の新聞の最後のページの片隅みをチェックしてやっと分かるといった体たらく。

アトランタオリンピックといえばマイアミの奇跡としてニッポン男子サッカーチームがブラジルを破るという大金星を挙げたことで有名です。インチョーがこの事実を知ったのは日本に帰国した翌年以降のことでした。