新型コロナ考 歯周病でお悩みの皆様へ

新型コロナ感染症の拡大にともなって緊急事態宣言が発令されました。本日(4月30日)現在、緊急事態の延長は避けられない状態となっており、来月5月も同様な生活が続くものと思われます。


マスコミでも報道されているとおり、全国の歯科医院が今、患者さんの「受診控え」という事態に直面しています。確かに歯科治療は予約制ですので治療の進め方をコントロールしやすい面があり、不急の歯科治療を延期することは可能です。インチョーも一部の方には定期健診の延期をご提案させていただきました。

不要の歯科治療はありませんが、問題はどこまで延期できるのか?

特にインチョーが専門とする歯周病は元々症状の少ない病気ですので、みなさんの自己判断で治療を延期、中止することは危険です。

日本歯科医師会も、日本歯周病学会も、厚労省もココは明らかにしていません。大変難しい問題ですが、インチョーの個人的な見解と断って表明させていただきます。

1.一般の方へ「ステイホームでうちで磨こう!」
歯周病治療の基本は「セルフコントロール」ご自身で歯ブラシやその他の器具で磨くことです。ステイホームで時間に余裕のできた方、ぜひ歯みがきの時間を増やしてみましょう。歯ブラシしか使っていない方、デンタルフロスや歯間ブラシも使ってみませんか?お口スッキリで過ごしましょう。

2.全身的な持病のある方、ご高齢の方「ステイホームでもっと磨こう!」「コロナが収まりかけたら歯科医院へ行こう!」
歯周病が全身の健康に与える影響は、糖尿病や脳心臓血管障害などの持病がある方、あるいは高齢者になるほど大きくなります。こういった方は新型コロナ感染症にいったん感染しても重症化することが知られています。インチョーもこういった方で重症の歯周病をお持ちの方に対して大変心配しています。でも、緊急事態宣言下の今はステイホームです。そのかわり、もっと磨きましょう。歯間ブラシは必須です。コロナが終息しかけたら、歯科医院を必ず受診しましょう。

3.やっぱり気になる方「歯科医院を受診しましょう!」
歯周病を進行させる要素のひとつに精神的なストレスがあります。コロナでさんざんストレスがかかっている上に、自分のお口も気になるわ・・・ではたまったものではありません。今、歯科医院はどこも新型コロナ対策に躍起になっています。今日現在、歯科医院で新型コロナウイルスが感染した例は日本全国で報告されていません。歯科受診はマスコミで騒がれているほど危険ではありません。歯科医院を受診してください。

4.喫煙者の方「ここでも言われますが、禁煙しましょう」
いろんな場面で禁煙、禁煙と言われていますが、新型コロナも喫煙者の重症化率、死亡率は高くなっています。肺炎ですからそりゃあタバコはダメでしょう。歯周病も喫煙によってひどくなるわ、治らないわ、でタバコは歯周病専門医の敵です。